家庭でできる食中毒予防の6つのポイント

毎日ジメジメで気分も下がり気味ですね。気分が下がると免疫も低下しやすくなります。そんなときに食中毒に罹るリスクが上がるんです。でも予防しておけば、食中毒を回避できます。厚生労働省のホームページの内容を引用しながら食中毒の予防方法をお話ししたいと思います。

point①食品の購入

1,肉、魚、野菜などの生鮮食品は新鮮な物を購入しましょう。

2,表示のある食品は、消費期限などを確認し、購入しましょう。

3,購入した商品は、肉汁(ドリップ)や魚などの水分がもれないようにビニール袋などにそれぞれ分けて包み、持ち帰りましょう。でも最近魚売り場や肉売り場に備え付けのビニールが無くなりつつありますよね(>_<)

4,特に、生鮮食品などのように冷蔵や冷凍などの温度管理の必要な食品の購入は、買い物の最後にし、購入したら寄り道せず、まっすぐ持ち帰るようにしましょう。これからどんどん気温が上昇します。近所のスーパーで持ち帰りようの氷がもらえると思うので、鮮度を保つため活用しましょう。

point②家庭での保存

1,冷蔵や冷凍の必要な食品は、持ち帰ったら、直ぐに冷蔵庫や冷凍庫に入れましょう。

2,冷蔵庫や冷凍庫の詰めすぎに注意しましょう。めやすは、7割程度です。

3,冷蔵庫は10度C以下、冷凍庫は-15度C以下に維持することが目安です。温度計を使って温度を計ると、ゆっくりとなり、-15度Cでは増殖が停止しています。しかし、細菌が死ぬわけではありません。早めに使い切るようにしましょう。

4,肉、魚、卵などを取り扱う時は、取り扱う前と後ろに必ず手指を洗いましょう。せっけんを使い洗った後、流水で十分に洗い流すことが大切です。簡単なことですが、細菌汚染を防ぐよい方法です。

5,食品を流し台の下に保存する場合は、水漏れなどに注意しましょう。また、直接床に置いたりしてはいけません。

point③下準備

1、台所を見渡してみましょう。ゴミは捨ててありますか?タオルやふきんは清潔なものと交換してありますか?せっけんは用意してありますか?調理台の上は片付けて広く使えるようになっていますか?もう一度チェックをしましょう。

2,井戸水を使用している家庭では、水質に十分注意してください。

3,手を洗いましょう。

4,生の肉、魚、卵を取り扱った後には、また、手を洗いましょう。途中で動物に触ったり、トイレに行ったり、おむつを交換したり、鼻をかんだりした後の手洗いも大切です。

5,肉や魚などの汁(ドリップ)が、果物やサラダなど生で食べるものや調理の済んだ食品にかからないようにしましょう。

6,生の肉や魚を切った後、洗わずにその包丁やまな板で、果物や野菜など生で食べる食品や調理の終わった食品を切ることはやめましょう。洗ってから熱湯をかけたのち使うことが大切です。包丁やまな板は、肉用、魚用、野菜用と別々にそろえて、使い分けるとさらに安全です。

7,ラップしてある野菜やカット野菜もよく洗いましょう。

8,冷凍食品など冷凍している食品を調理台に放置したまま解凍するのはやめましょう。室温で解凍すると、食中毒菌が増える場合があります。解凍は冷蔵庫の中や電子レンジで行いましょう。また、水を使って解凍する場合には、機密性の容器に入れ、流水を使います。

9,料理に使う分だけ解凍し、解凍が終わったらすぐ調理しましょう。解凍した食品をやっぱり使わないからといって、冷凍や解凍を繰り返すのは危険です。冷凍や解凍を繰り返すと食中毒菌が増殖したりする場合もあります。

10,包丁、食器、まな板、ふきん、たわし、スポンジなどは、使った後直ぐに、洗剤と流水でよく洗いましょう。漂白剤に1晩つけ込むと消毒効果があります。包丁、食器、まな板などは、洗った後、熱湯をかけたりすると消毒効果があります。たわしやスポンジは、煮沸すればなお確かです。

point④調理

1,調理を始める前にもう一度、台所を見渡してみましょう。下準備で台所が汚れていませんか?タオルやふきんは乾いていて清潔なものと交換しましょう。そして手を洗いましょう。

2,加熱して調理する食品は十分に加熱しましょう。加熱を十分に行うことで、もし食中毒菌がいたとしても殺すことができます。目安は、中心部の温度が75度Cで1分間以上加熱することです。

3,調理を途中でやめてそのまま室温に放置すると、細菌が食品についたり、増えたりします。途中でやめるようなときは、冷蔵庫に入れましょう。再び調理するときは、十分に加熱しましょう。

4,電子レンジを使う場合は、電子レンジ用の容器、ふたを使い、調理時間に気をつけ、熱の伝わりにくい物は、時々かき混ぜることも必要です。

point⑤食事

1,食卓に付く前に手を洗いましょう。

2,清潔な手で、清潔な器具を使い、清潔な食器に盛り付けましょう。

3,温かく食べる料理は常に温かく、冷やして食べる料理は常に冷たくしておきましょう。目安は、温かい物は65度C以上、冷やして食べる料理は10度C以下です。

4,調理前の食品や調理後の食品は、室温に長く放置してはいけません。例えば、O157は室温でも15~20分で2倍に増えます。

point⑥残った食品

1,残った食品は扱う前にも手を洗いましょう。残った食品はきれいな器具、皿を使って保存しましょう。

2,残った食品は早く冷えるように浅い容器に小分けして保存しましょう。

3,時間が経ちすぎたら、思い切って捨てましょう。

4,残った食品を温め直すときも十分に加熱しましょう。目安は75度C以上です。みそ汁やスープなどは沸騰するまで加熱しましょう。

5,ちょっとでも怪しいと思ったら、食べずに捨てましょう。口に入れるのはやめましょう。

食中毒予防の三原則は、食中毒菌を「付けない、増やさない、やっつける(殺す)」です。「6つのポイント」はこの三原則から成り立っています。これらのポイントをきちんと行い、家庭から食中毒をなくしましょう。

食中毒は簡単な予防方法をきちんと守れば予防できます。

それでも、もし、お腹が痛くなったり、下痢をしたり、気持ちが悪くなったりしたら、かかりつけのお医者さんに相談しましょう。

まとめ

食中毒を予防するには

1,食品の購入

食材は新鮮な物を購入し、生ものを購入した際は寄り道せずまっすぐ帰りましょう。

2,家庭での保存

冷蔵や冷凍が必要な食材は、それぞれ冷蔵庫(10度C以下)や冷凍庫(-15度C以下)に保管しましょう。肉、魚、卵などを扱う場合は、触る前後に手洗いを行いましょう。

3,下準備

タオルやふきんは清潔なものと交換し、調理台が広く使えるよう調理前に台所を片付けましょう。私としてはタオルやふきんは菌の温床になるので、コスト高になりますがキッチンペーパーやペーパータオルを使用することをお勧めします。肉や魚から出るドリップには菌がたくさん含まれています。ドリップが生で食べるサラダや果物にかからないように離しておきましょう。

4,調理

加熱する食品は中心部の温度が75度Cで1分間以上加熱してください。ノロウイルスが心配な場合は85℃90秒以上の加熱が必要です。調理を途中でやめるようなときは、冷蔵庫に入れましょう。再調理するときも75度Cで1分間以上を目安に十分に加熱しましょう。

5,食事

食事前に手を洗いましょう。清潔な手で清潔な器具を使い、清潔な食器へ盛り付けましょう。調理前の食品や調理後の食品は、室温に長く放置してはいけません。20~50度Cが細菌の増殖する最適温度と言われています。

6,残った食品

残った食品は早く冷えるよう、浅い容器に小分けして保存しましょう。時間が経ちすぎたり、ちょっとでも怪しいと思ったら食べずに捨てましょう。

食中毒を予防するには温度管理が重要だとわかってもらえたでしょうか?

私は給食管理に携わって四半世紀経ちますが、今まで施設で食中毒を出したことはありません。日々の予防で家族を食中毒から守りましょう。

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