梅雨の時期はさらに食中毒に気をつけなければなりません。高齢者や小さなお子さんは免疫力が弱いので食中毒に罹りやすいです。どうすれば予防できるのかお話ししたいと思います。
感染症と食中毒の違い
感染症は細菌やウイルス、寄生虫などの病原体が体内に入ることにより増殖し、下痢や嘔吐、発熱などの症状が現れることを言います。
食中毒とは、食品に起因する下痢、腹痛、発熱、嘔吐などの症状の総称で、原因によって症状は様々です。
なお、微生物のノロウイルスやO157などは、食中毒の原因になることがありますが、それらに感染したからといって、必ずしも食中毒と呼ばれるわけではありません。なぜならノロウイルスは感染者の嘔吐物や便などから、O157は感染者の便や保菌牛などから、食品を経由することなく、直接ヒトに感染することがあるからです。この場合は食品を経由しないので食中毒とは言いません。(農林水産省 消費・安全局 消費・安全政策課)
と調べていたら書いてありました。
ノロウイルスは二枚貝(特に牡蠣が有名)が原因と言われることが多いですが、実際は原因不明であったり二次感染による原因が多いと言われています。ノロウイルスやO157感染=食中毒ではないと言うことが今回の記事でわかっていただけたと思います。
冬場はウイルス性の食中毒が多く夏場は細菌性の食中毒が多くなります。食中毒は季節関係なく身の回りに潜んでいます。
食中毒予防
食中毒予防の三原則と言われるのが
「つけない、増やさない、やっつける」
です。
1,つけない(菌を持ち込まない)
新型コロナウイルス感染予防で、ご家庭でも手洗いや手指消毒が習慣化されています。感染予防は
「手洗いに始まり手洗いに終わる
と言われるほど大切です。さらに調理をする際は食品の清潔な取り扱いを心がけましょう。
2,増やさない
食品の温度管理は大切です。よく冷蔵庫に入れておけば大丈夫と思い、調理した食事を何日も冷蔵庫に入れていることはありませんか?(うちのお姑さんがそうです笑)でも冷蔵庫は魔法の箱ではありません。暑くなると冷蔵庫の開閉回数が多いと庫内の温度が安定せず、冷たい状態を維持できなくなります。それにウイルスや細菌によっては冷蔵庫に入れていても増殖することがあります。料理を作ったら、なるべく早く食べるようにしましょう。
3,やっつける
加熱に弱いウイルスや細菌が多いです。O-157は75℃1分以上、ノロウイルスは85℃~90℃で1分30秒以上の加熱で死滅すると言われています。高齢者や小さなお子さんは免疫力が弱いので、できるだけ加熱調理して食べることをお勧めします。当施設ではできるだけ加熱してから提供しています。加熱できない果物や野菜は「食品添加物」に指定されている次亜塩素酸ナトリウムで殺菌し、流水で十分にすすいでから提供しています。家庭で消毒は難しいと思うので、よく洗ってから調理するようにしましょう。
まとめ
食中毒や感染症は予防が大切です。感染予防の三原則を守り、食中毒から家族を守りましょう!
次回は食中毒種類など、もう少し詳しくお話ししたいと思います。
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